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大事なお店が、、、、、、

 今脱原発展に出品する版画をつくっています。
あーだなこーだなとか考えていましたが、時間も差し迫ってしまい
最初と全く違う方向でまとめることになってしまいました。
そんなとき版画を刷る和紙を買いにいつもの画材文房具店の白ぼたんへ久しぶりにでかけました。
ご主人が病気になられたと聞いていましたので大丈夫やったかなと心配して店の前に立ちましたら、「当分の間休みます」の張り紙でした。このお店は20代からいつも通っては、いつも安くしてもらったり、ごちゃごちゃいろんなものが置いてあって、どこかを探すとおめあてのものがみつかるという大事な店でした。
「最近は不景気になって、油絵を描く人もへったわねー」とおかみさんから聞いていました。
そういう芸を生活の中に普通に当たり前のようにあった時代を自分は過ごしていましたので、残念です。

もうひとつ、版画を刷ると真っ先に額縁に入れてもらおうと通った、額縁屋さんのつげ額縁さんも
店舗が再開発で取り壊されてから、移転が進みません。自分にとって大事なお店が減っていくのが残念です。ただものを手にいれに行くだけではなくて、自分としてはそのお店の人に会いにいくというのも大事な買い物の一部です。ネット販売では得られないものをそんなお店で買ってきていたような気がしています。
大事なお店が、、、、、、_f0234981_1058598.jpg
大体下絵はできましたので彫りに移りますが、さてどこで額に入れてもらいましょうか、、。
Commented by naza at 2012-07-20 13:38 x
 tatamiyaさんとこうして対話が出来るようになって、そこそこあなたの人となりというものの理解が深まるにつれ、そのお気持ちがよく分かりますよ。ネットとは真逆の対面取引の良さ・・・
一昔以前というのは、殆どが対面だったのにね。
煩わしさというのもあるかも知れないけれど、そういう捨てがたいものを捨ててしまい、並行して人間の心はある意味荒んで今日のような味気ない時代になってしまった。
やはり二頭は追えないし、良いとこどりは出来ない仕組みになっているという事ですね。
Commented by ichiichik at 2012-07-20 17:20
しろぼたんさんは懐かしい名前です
高校生の頃生徒会で使う用紙や美術部で使う
画用紙や絵の具木炭などを買いに良く通いました
つげ額縁さんにも写真の額を買いにいきました
こういう細かいところに手が届く店がなくなるのは寂しいです
Commented by tatamiya at 2012-07-25 11:17 x
nazaさま
最近のコンビニでのものを買う人の姿を見ていると、時代の病気を感じます。ほとんど無表情で品物を出し、店の人は愛想笑みを浮かべながら無感情のあいさつをし、お金を払うとなんの言葉を発することなく品物を受け取って店を出ていく。まあそれで品物を手に入れるという行為に何の問題もないでしょうが、これを毎日続けていくうちに、心も表情も無感情になっていってしまう恐ろしさがあります。こんなことをいうのは、暇人のくだらない愚痴になってしまうかもしれませんが、私はそう考えます。一応絵を描いたり、彫刻を作ることに手を染めたものとしては、いつもそこにあらわされるものはどんな感情を盛り込みたいかを考えてきました。別に賞を取るつもりもなく、誰もやっていないあたらしい表現を生み出すなどという気分はかけらもなくただ人間の感情の表現だけ考えてきました。ということは、感情のある人間世界が好きなのです。
nazaさんが言われるように、本当に二兎を追うことはできないだろうなと思いますので、自分は時代遅れを選ぶことにしたいと思います。
Commented by tatamiya at 2012-07-25 11:24 x
ichiichikさま
白ぼたんでは、非常にお世話になりました。あるときなど「いかん、ちょっとお金足りないで、減らしますわ」というと、「いいよそんだけで、きにしないでください」と言ってくれたり、「しまったさいふ忘れた」というと「今度もってきて、いつでもいいよ」と商品さき渡しで持たせてもらったり。
つげさんでは、いつも最初に刷った版画をみてもらう人でしたので、
大した作品でなくても、励ましてもらうような言葉に勇気づけられることもありました。そういうものが、買い物の中にはあるということです。
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by tatamiyamoto | 2012-07-20 10:59 | ひとりごと | Comments(4)

工房と自然とともに生きる生活をつづります. 工房で制作している彫刻、木版画、も紹介してゆきます。

by tatamiya